野球選手、特に投手は全身を大きく使った投球動作を行うため、高い柔軟性が必要となります。
これまで「投手に必要な柔軟性について」と題して
(1)『前屈・ハムストリングス』の柔軟性について
(2)『開脚前屈・またわり』について
(3)『股関節屈曲』の可動域について
(4)『股関節外旋・屈曲』について
(5)『股関節伸展』可動域について
(6)『こしわり』について
書いてきました。
色々と書いてきましたが股関節の柔軟性・可動域については一旦今回でラストになると思います![]()
次からは体幹や胸郭、肩甲骨、肩関節について書いていきます。
さて下肢・股関節のラストは
『股関節内旋』についてです。
これまで書いてきた開脚前屈や殿部の柔軟性、こしわりは『股関節外旋』可動域が必要になるのですが、今回は逆の動きとなる『内旋』です。
連続二桁奪三振記録を樹立した
東北楽天ゴールデンイーグルス
則本昂大投手の股関節内旋可動域はなんと70°
とのことで、
一般的な標準可動域が45°とされているので則本投手はずば抜けて股関節内旋可動域が広いということになります。
則本投手の圧倒的なパフォーマンスはそういった柔軟性の高さがあってこそのものと考えられます。
逆に考えると
これまで書いてきたものを始め
全身的に柔軟性が低いと
十分に連動した投球フォームで
ピッチングすることができずに
肩や肘、腰などに負担がかかりやすい
球速が上がらない
コントロールが悪い
スタミナがない
などといった問題が起きます。
では今回の『股関節内旋』で
どのくらいの柔軟性が必要かというと![]()
45°以上
写真ではちょっと足りないですね…
やはり標準可動域を上回る程度の可動域は必要になります。
則本投手のように70°とまではいかなくても45°以上は欲しいですね。
内旋可動域は股関節のポジションにより影響を受ける組織が異なる(必要となる動作が異なる)ため、股関節屈曲0°および屈曲位(90°程度)でチェックするといいと思います。
股関節屈曲0°はうつ伏せで寝た状態でチェックします![]()
この内旋可動域は関節の構造上の制限も受けるため先天的に硬い選手も多く、可動域の狭い選手は0°や5°といった選手も少なくなく、そういった選手はなかなか可動域が広がってこない印象があります。
しかし、
この股関節内旋可動域が不足している投手の場合、ピッチングフォームにおいて
1.ヒップファーストが作りにくくなる
2.ステップ時におけるステップ脚の開きが早くなり、骨盤や肩の開きにつながる(前田健太投手や高橋光成投手、田中将大投手のようなステップが出来ず、伊藤準規投手のようなステップになる)
3.ボールリリース前後のタイミングで骨盤の回旋が不十分になる(骨盤回旋が大きくなるとステップ脚の膝割れが起こる)
4.股関節を中心とした大きなフォロースルーが取れない
というような問題が起きてきますので、いま股関節内旋可動域が低い選手も諦めずにストレッチを頑張って欲しいと思います。
☆なかなかパフォーマンスが上がらない
☆球速が伸びない、キレが悪い
☆コントロールが良くない
★野球肩や野球肘、腰痛などのケガが治らない
★治っても再発を繰り返してしまう
というような状態で悩んでいる選手は一度、股関節内旋の柔軟性をチェックしてみてください。
急にパフォーマンスが落ちてきた、調子が悪くなったという選手は、技術的な問題より柔軟性や筋力などフィジカル面のコンディションが悪いことが原因ということがよくあります。
これで『投手に必要な柔軟性について』の股関節に関する内容は一旦ラストになります。
次回からは体幹や胸郭、肩甲骨、肩関節について書いていくつもりですが、股関節について書き忘れがあれば追加していきます![]()
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伊藤孝信
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