ピッチャーにとって、球速アップは常に求められる課題です。
コントロールの安定や、変化球のマスター、スタミナ向上、打者との駆け引きなど、レベルアップさせるべき項目は多くありますが、『球速』は指標として分かりやすく向上させることで結果につながりやすい実用性の高い課題と言えます。
プラストレーナーズにも、様々な年代やレベルの投手が多く通ってくれていますが、ほとんどの選手が球速アップを目標の一つとしています。
今回は、球速アップのためにプラストレーナーズで取り組んでいることと、外部トレーナーとしてサポートしているチームで取り組んでいることを簡単に紹介したいと思います。
球速をアップさせる上で重要となるポイントは以下の3つです。
1、投球フォーム
2、柔軟性
3、筋力・爆発力
まず、投球フォームについてですが、いかに「効率よくスムーズな投球フォーム」であるか、また「大きなエネルギーを生み出せるフォーム」であるかが重要となります。
具体的なポイントは、書き出すとそれだけでとんでもない量になるので割愛しますが、よく言われる「開き」や「しなり」、「並進運動」や「回旋運動」がキーワードとなります。
次に柔軟性は、先の「効率よくスムーズな投球フォーム」「大きなエネルギーを生み出せるフォーム」を実現するために必要となります。
通ってくれている選手やチームサポートしている選手にも多いのですが、この柔軟性を疎かにして筋トレやフォーム修正にばかり取り組んでいる選手は少なくありません。
柔軟性をアップさせるにはストレッチをするのですが、ストレッチはつまらないですし、なかなかアップしている実感も湧きにくいので後回しにしたくなる気持ちもわかりますが、ここを疎かにすると投球フォームの習得が難しいばかりか『不可能な動作』も出てきてしまうので、最優先課題と捉えて取り組むようにしてもらっています。
例えば、投球フォームの中でキレイなしなりが欲しいと思って練習に取り組んでいても、ブリッジが十分にできる柔軟性がないとなかなか難しいということになります。ここを無理して行えば肩や肘に大きな負担がかかることになり、パフォーマンスアップどころかケガをしてしまうなんてことにもなりかねません。
ブリッジだけでなく、またわりや前屈など様々な柔軟性が投球フォームには必要になります。
最後に筋力・爆発力についてですが、投球動作は瞬発的な動作であり、静止した状態から一瞬で超高速までボールを加速させる動作ですので、「大きな力」だけでは不十分で「大きな力を素早く爆発的に発揮させる能力」が必要になります。
よく「バネがある」という表現を聞きますが、瞬発力や爆発力を指す表現だと思います。
球速アップには、このバネを強化する必要があります。
十分な柔軟性があり、スムーズで効率的な投球フォームを身につけても、それを爆発的に動作させられなければボールを超高速に加速させることはできません。
具体的に、身体のどの部位を強化すべきか?というところですが、大まかにいうと『身体の後ろ側の筋肉』です。
脊柱起立筋、広背筋、大臀筋、ハムストリングスなど、身体の後ろ側にある筋肉の多くがピッチングにおいて重要な役割を果たしています。
最後に
選手にトレーニングプログラムを提供するときはフィジカルテストの結果から強化すべきポイントを絞ってプログラムを組みますので、自分にとってどこが必要なのか、正しく判断して取り組むことが大切になります。
この筋力においても、先述した柔軟性においても言えることですが、ピッチングパフォーマンスには「ボトルネック理論」が当てはまると考えています。
つまり、ある一つの能力が不足していると、それがネックとなってしまい、その他の能力が高かったとしてもパフォーマンスとしては低くなってしまいます。
例えば、全身的に筋力は高い。上半身の柔軟性も十分。でも開脚が硬くてできないという選手は、開脚がボトルネックとなり筋力や上半身の柔軟性を生かしきれず、高いパフォーマンスが発揮できないということです。
繰り返しになりますが、『球速アップにとって何が必要なのか』これを正しく判断し、取り組むことが【球速アップへ向けた最善の道】となります。
プラストレーナーズ
伊藤孝信
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