選手が成長するためには、練習内容やトレーニング内容ももちろん大切です。

でも、それと同じくらい大切なのが、どんな環境に身を置いているかだと思っています。

周りの選手が高い意識で練習している。
トレーニングも当たり前のように頑張っている。
もっと上手くなりたい、強くなりたいという選手がたくさんいる。

そんな環境にいると、自分自身も自然と引っ張られます。
周りの基準が自分の基準になる
例えば、周りの選手が練習後に毎日トレーニングをしている。
身体づくりのために食事もしっかり摂っている。
自主練習も当たり前にやっている。

そんな環境にいれば、「自分もやらないと」という気持ちになりやすいと思います。

逆に、周りがあまりやっていなければ、「これくらいでいいか」となってしまうこともあります。

人は思っている以上に周りの環境に影響されます。
周りの基準が高ければ、自分の当たり前の基準も少しずつ上がっていきます。

これは選手の成長にとって、とても大きなことです。
特に「ある程度できてしまう選手」
個人的に、こういった環境が特に大切だと思うのが、ある程度できてしまう選手です。

身体能力が高い。
技術もある。
普通にやっていても試合に出られる。

そういう選手は、良くも悪くも、「今のままでもできるからいいか」となってしまうことがあります。
本人としてはサボっているつもりはなくても、本当に限界まで努力する必要性を感じにくい。

でも、自分より速い選手。強い選手。上手い選手。自分よりトレーニングを頑張っている選手。
そういう選手が近くにいると、「このままでは足りないな」と気づくことができます。

自分より少し上の選手がいる環境は、とても良い刺激になります。
ただし、レベルが高ければ何でもいいわけではない
では、とにかく一番レベルの高いチームに行けばいいのか。
これは少し違うと思っています。

あまりにも実力差があり、全く試合に出られない。
何年経っても出場のチャンスがほとんどない。

そうなると、別の問題も出てきます。
試合経験を積めません。
練習では上手くなっていても、試合でしか身につかないものもあります。

プレッシャーの中でプレーする。
判断する。
失敗する。
成功する。
相手との駆け引きを経験する。

こうした経験は、実際の試合に出ないとなかなか身につきません。

また、「どうせ自分は出られない」という気持ちになってしまう選手もいます。

もちろん、それでも腐らず努力し続けられる選手なら問題ありません。
ただ、全員がそうとは限りません。
Bチームの試合でも十分意味がある
試合経験という意味では、必ずしもトップチームの公式戦だけがすべてではありません。
Bチームの試合でもいいと思います。

カテゴリーが一つ下でも、実際に試合に出て、自分で判断してプレーする経験には大きな価値があります。

練習ではできていたことが試合ではできない。
逆に、試合になると強さを発揮する選手もいます。
試合に出ることで初めて見える課題もたくさんあります。
高いレベルの選手たちと練習しながら、自分もしっかり試合経験を積める。

そんな環境が理想的だと思います。
「もう十分」ではなく「もっと上へ」
大切なのは、今の環境で簡単に満足できてしまわないこと。

少し頑張れば一番になれる環境より、頑張ってもまだ上がいる。
もっと強くならなければ追いつけない。

そんな選手が近くにいる方が、成長するきっかけは増えます。

ただし、全く勝負にならないほど離れすぎている環境ではなく、「もう少し頑張れば届きそう」と思えるくらいの環境がいいのかもしれません。

自分より少し上の選手を見て、

もっと速くなりたい。
もっと強くなりたい。
もっと上手くなりたい。

そう思える。

そして、自分にも試合や挑戦の機会がある。

そんな環境に身を置けると、選手は大きく成長しやすいと思います。
環境がすべてではありません。
最後にやるかどうかを決めるのは自分です。

でも、頑張ることが当たり前の環境にいることは、頑張り続けるための大きな助けになります。

「今いる場所で楽にできているから大丈夫」ではなく、もっと上へ行きたいと思える環境に、自分から身を置いてみる。

それも選手が成長するための一つの方法だと思います。