カブス藤川球児投手もトミージョン手術(肘内側側副靭帯修復術)を受けると発表されました。

メジャーリーグではレッドソックス田沢投手、オリオールズ和田投手、チェン投手(ドラゴンズ時代)、インディアンス3A松坂投手…多くの日本人投手がこの手術を受けています。

このなかでも田沢投手、和田投手、藤川投手はメジャー移籍後早々の手術になります。
アメリカのドクターが積極的に手術を勧めるのか分かりませんが、手術の成功率が高く、術後に競技力が向上するとされていることが背景にあるのでしょう。事実、チェン投手や田沢投手は復帰後も高いパフォーマンスを維持もしくは向上させています。
藤川投手も「長く苦しいリハビリになるかもしれないけど、今よりいい状態で帰れると思う。その時を楽しみにして頑張りたい。」とコメントしていますので、少なからずそんな期待が込められているのでしょう。

一方の日本球界でもドラゴンズ吉見投手が同様の手術を受けるようです。
個人的には今シーズンのピッチングを見られない寂しさもあり、来シーズン以降のパフォーマンスアップした吉見投手が見られる期待感も持ってしまいます。復帰出来ないのではないかという心配はあまりありません。


何度もこのブログで書いていますが、トミージョン手術からの競技復帰復帰において重要なことは、患部外トレーニング(再び肘に負担をかけないように)と靭帯が生着するまでの我慢です。
上述のプロアスリートであれば、これらは問題なく行われるので競技復帰が可能であり、藤川投手のようにパフォーマンスアップが楽しみと言えるのです。


では、復帰出来ない選手はどういった場合があるのか。
患部外トレーニングを行わず、靭帯の生着を待たずに肘の可動域が戻った時点でプレーを再開した場合に競技復帰の可能性はかなり低くなります。
おそらく少しの間は再建した靭帯が機能を果たすため問題なくプレー出来ると思いますが、スローイングによる肘への負担は減っていないため靭帯へのストレスは掛かり続け、かつ再建靭帯はまだ生着していないので十分な強度がないのでまもなく痛みが出始め、最悪の場合再断裂してしまいます。


そんな焦ってプレーを始める選手はいないだろうと思うかもしれませんが、例えば最後の大会が迫った高校生や大学生、来期の契約に不安のあるノンプロ選手など。焦るなと言っても彼らにとっては無理な話で、リハビリスケジュールを前倒ししてしまうことが多くあります。結果的にアマチュアの選手では競技復帰を焦ったために復帰出来ずに終わってしまうということが少なくないのが現実です。


つまり、手術を受ける前の段階で自分の置かれているチーム状況、進路などをしっかりと考慮することと、たとえリハビリスケジュールに遅れが生じても我慢する覚悟が必要になります。特に高校生や大学生の場合、監督やチーム関係者の理解、協力も必ず必要です。

個人的には投手の場合、完全復帰まで2年は見ておくべきだと考えているので、高校生や大学3、4年生には勧めていません。
いずれにせよ最終判断は選手自身がすべきですが、安易には決して受けずに、熟考して欲しいと思います。
いざ受けた場合は、焦らず冷静にリハビリを頑張りましょう。


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